2016年3月29日火曜日

ファイナンシャル本のベストセラー!  『金持ち父さん 貧乏父さん』の英語版 『Rich Dad Poor Dad』 を読んでみた

 日本のamazonでもかなりレビューが多い、有名なフィナンシャル本 『金持ち父さん 貧乏父さん』。アメリカの投資家・不動産王のロバート・キヨサキさんの金持ち父さんシリーズは、ビジネスや資産運用に興味がなくても本のタイトルを耳にしたことがあるという方も多いのではないのではないでしょうか。 
 
 私は日本語翻訳本は読んだことはないのですが、英語版の『Rich Dad Poor Dad』を読んでみました。この本はアメリカのamazonでも非常にレビューが多く、評価も賛否両論私は読んで本当に良かった!と思いましたが、なるほど否定的な意見が出るのも理解できます。私自身は、この本はとても役立つ本だと思いますが、誰にでもお勧めできる本ではないとも思いました。

 今日は、Rich Dad Poor Dadお勧めできない理由と、お勧めする理由について私なりに書いてみたいと思います。
Rich Dad Poor Dad

 お勧めできない理由は...

1.そもそもアメリカと日本では不動産事情が大きく異なる。
 この本の中で、不動産投資について多く書かれていますが、これをそのまま鵜呑みにして日本の不動産投資を始めるのはちょっと危険だと思いました。日本では一般的に家の価値は購入した時が一番高く、年々価値が下がっていきます。 ですが、アメリカの場合は日本と真逆です。この本を読んで日本で不動産投資を始める方は、慎重に。

2.ラットレース?
 お金の為に、毎日会社に勤める事は、ラットレースであるとロバートさんは例えています。この表現は本を読んでいるうちに多少の不快感を与えます。確かに、お金が足りないから働くという姿勢は悲しいです。私は、職業やステータスに関係なく、仕事にお金以上の価値を見出した人こそ人生の成功者だと思います。仕事に生きがいをみつけ、一生懸命働く人は輝いています。

3.万人にうける本ではない
 現在ファイナンシャルに興味がない人にとっては、読みにくい本かもしれません。私は、最初から最後まで興味深く読めましたが、数年前にこの本を手にしていたら楽しめなかったかもしれません。また、本の中で学校教育について否定的な意見が繰り返し述べられているので、これを読んだ学生さんは学業に対する姿勢はどう変わるでしょうか。



 まずは、お勧めしない理由を書きましたが、前述したように私自身はこの本を読んで良かった!と思います。

 お勧めする理由は...

1.若者が陥りやすいファイナンシャル プロブレムについて書かれている
 チャプター2では、若いカップルの例が書かれています。狭いアパートでも同棲することで、家賃の負担を分割でき、収入源がふたつになる。当然、家計はプラスになり、資産が貯まる。収入も上がり、経済的に余裕が出たところで、ドリームハウスを購入する。これは、よくあるパターンだと思いますが、これがラットレースの始まりだとロバートさんは言います。ローン会社が「家は資産だ」というので、自分たちは大きな資産を持っているように勘違いするが、持ち家は負債である。収入が増えても、支出が増え、そして負債(家のローン等)が膨らむ。負債を返済する為にさらにラットレースのように働かなくてはならなくなる。この本でキャッシュフローを理解すると、それを避ける事ができます。


2.アメリカに住んでいる人はぜひ読んで欲しい、「自宅は負債である」
 アメリカの住宅事情は上にも書いたように、日本と真逆で長い目でみれば価値が上がる可能性が十分あるので、アメリカのローン会社や不動産仲介人は「家こそが最高の投資である」と言います。確かに、売るタイミングを間違わなければ、利益を生み出してくれるかもしれません。実は、私は近いうちに初めてアメリカで家を購入する予定ですが、この本を読む前はずっとモヤモヤが消えませんでした。
「本当に投資なんだろうか?」
「ローンをくめる額の家を購入すると、今より支出が増えるのに。」
「利益があるなら、将来の為にできるだけ家に投資した方がいいのかな?」
「将来、たとえ自分の家の価値が上がっても、周りの家の価値も上がるなら、買い替えの難しさは同じではないか?」
「どうして銀行に抑えられている物件があるんだろう。どうして破綻したのだろう。」
「リーマンショック後のように家の価値が急激に暴落したら?購入した数年後に価値が半額になったらどうする?」
 この本を読もうと思ったきっかけは「自宅は負債である」というロバートさんの名言です。この本を読んですっきりしました。自宅は負債です。ローン会社や不動産仲介業者は、クライエントが家を購入することで収入を得るので「家こそが最高の投資である。」と高い家を売りたがりますが、無理なローンはファイナンシャル プロブレムを招く元凶になります。この本を読んで、どういう家を買うべきか見えてきました。


3.これから投資やビジネスを始める人のバイブル本に
 この本の中で、 何度も自分のビジネスを持つことについて書かれています。投資や起業はリスキーだと多くの人が思いますが、ロバートさんはリスクはマネージメントするものだと言います。また、恐怖や欲望に振り回されないよう、セルフコントロールする必要がある事。この辺は、これからビジネスを始める人にとって役立つと思います。


4.値段以上の価値がある
  ベストセラー本だけあって内容が素晴らしいのはもちろんですが、市場に出回っている数が非常に多いのでamazonで買うと、かなり安く購入することができます。長い人生で、ファイナンシャル プランはとても大事です。この値段でこれだけ多くの事を学べるのであれば、この本は値段以上の価値があります。


5.英語の勉強に
 この本がベストセラーになる理由のひとつに、controversialな表現があります。ちょっと大げさではないか、挑戦的ではないかと思うような内容は、なんの変哲もない本よりも興味をひくので、本を手に取りたくなります。内容が興味深いので、あっという間に読めてしまいます。ファイナンシャル本ですが、内容は難しくありません。1日30分~1時間読んで5日間で読み終わりました。前回おすすめした本と同様ですが、普段から英文を読む習慣をつけると読むスピードが確実に速くなるのでお勧めです。


 私はアメリカのamazonで購入しましたが、アメリカでもNo.1のベストセラー本です。

Contents
Introduction Rich Dad Poor Dad
Lesson 1: The Rich Don't Work for Money
Lesson 2: Why Teach Financial Literacy?
Lesson 3: Mind Your Own Business
Lesson 4: The History of Taxes and the Power of Corporations
Lesson 5: The Rich Invent Money
Lesson 6: Work to Learn - Don't Work for Money
Overcoming Obstacles
Getting Started
Still Want More?
Final Thoughts

 私には、Rich Dad Poor Dadはとても良かったので、さっそく2冊目のRich Dad's Cashflow Quadrantをオーダーしました。昨日amazonから届いたので、さっそく今日から読んでみます。こちらも読み終えたら、また次回レビューしたいと思います。

 これからビジネス・投資を始める方、経済的に成功する為にファイナンシャルスキルを向上したい方にぜひ読んで欲しいお勧めの本です。お金の流れを学ぶことで、今後の人生に大きく影響するかもしれません。

●日本語版 『金持ち父さん 貧乏父さん』 amazon 販売ページ

●英語版『Rich Dad Poor Dad』 amazon 販売ページ


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